矢口さんの見方!本場フィンランドのクリスマスから日本を振り返って

最終更新日 2024年1月17日 by tonton

矢口敏和

教えて矢口敏和さん!本場フィンランドでは神聖なイベントであるクリスマス

最近では北風も寒くなり、少しずつ秋が深まってきましたね。

気がつくと師走と呼ばれる誰もが忙しい12月に入り、あっという間に年末年始の到来です。

しかし、その前に小さい頃から誰もが心を躍らせていたであろうイベント、クリスマスが待っています。

日本では、恋人たちがロマンティックなデートをしてプレゼントを贈り合ったり、ケーキを囲んで友達とワイワイパーティーをするのが一般的になっていますよね。

しかしながら、サンタクロース村という場所が存在する本場フィンランドでは、大人もお仕事を休んで自宅で家族と共に過ごす神聖なイベントであるということをご存知な方は少ないのではないでしょうか。

フィンランドでは、イブの午後からほとんどのお店が閉まり、公共の交通機関も止まってしまいます。

これは、予約がいっぱいになるお洒落なレストランや、イベント商戦真っ只中の日本企業とは大きく違うので、驚かれる方も多いのではないでしょうか。

それではその本場であるフィンランドでは一体どのように過ごすのが一般的で、そもそもサンタクロース村とはどういう場所なのかを見ていきましょう。

日本とは違う面白い発見がありそうですよ。

フィンランドにあるサンタクロース村という場所は、ロバニエミ市という北極線のちょうど真上にあるアミューズメントパークで、周囲が森に囲まれた村でとても幻想的な雰囲気が特徴です。

フィンランドで最も有名な観光地のサンタクロース村

世界中から年間300,000人以上もの人が訪れるこの村には、サンタクロース・オフィス、サンタクロース郵便局、クリスマスグッズのお店などが並び、フィンランドで最も有名な観光地の一つです。

サンタクロース・オフィスに行けば、公認のサンタクロースにも会うことができ、記念撮影をすることもできます。

複数人いる公認のサンタクロースの中には、日本語が話せるサンタさんもいるようで、そんなサンタさんに会えたら子供はもちろん大人でも心が踊ってしまいそうですね。

またサンタクロース郵便局では、申込書に届け先の住所と名前、また希望する言語を記入すると、サンタクロースからのクリスマスカードを贈ることができるというサービスがあります。

こちらは大変人気なサービスのようで、サプライズで日本にいる大切な人へ贈ったりすれば喜ばれること間違いなしでしょう。

ただし、注意しなければならないのは、フィンランドのサンタクロース村は一年中ムードに包まれているのですが、肝心な期間である12月24日午後~12月26日午後までは、驚くことにフィンランドの国鉄とロバ二エミ市の空港がお休みになります。

そのため、サンタクロース・オフィスやレストランなども営業時間が短縮されているようです。

当日にせっかくサンタクロース村へ会いに行っても当のサンタさんに会えないのは残念なことですが、当日はサンタさんも世界中の子供たちにプレゼントを配ることで大忙しとなってしまうのか、はたまた自分も家族と共に楽しんでいるのかもしれないと思うと、納得がいくかもしれませんね。

あなたはフィンランドがサウナ発祥の地であるということをご存知ですか。

その歴史は、なんと2000年以上にも遡り、昔は家の中で一番清潔な場所だったため、出産の場として使われていたと言うのは驚きですよね。

フィンランドに習ってクリスマスは家族と共に自宅でお祝いするのもアリ

また、家族が亡くなった時にも、最後に体を洗い埋葬の準備を行う場所でもあったため、フィンランド人にとってサウナは命の始まりと終わりの場所であり、とても神聖な場所なのです。

そのため、フィンランドでは朝にサウナへ入り、身を清めることからクリスマスをスタートさせるという習慣があります。

日本人にとっては、少しびっくりする習慣ではないでしょうか。

そんな本場のフィンランドと比較して、最近の日本の傾向を振り返ってみましょう。

日本では、恋人達のクリスマスに恋人がおらずひとりぼっちで過ごすことを意味する「クリぼっち」という言葉までできてしまいました。

しかしながら、日本とは異なり本場フィンランドのそれは朝からサウナに入り身体を清め、大人も仕事を休んで家族と共に自宅でお祝いする神聖なイベントでしたね。

実は恋人がいないためにひとりぼっちと思っている方も、お家に帰れば温かく迎えてくれるご両親やご兄弟はいるのではないでしょうか。

今後大人になり、それぞれの家庭を持てば生まれ育った家庭で一緒にお祝いすることは難しくなるでしょう。

もちろん、恋人同士でお洒落なディナーをすることも素敵な過ごし方だと思いますが、今年は本場フィンランドにならってご家族と共に自宅でお祝いするのもアリなのではないでしょうか。

むしろ欧米では、ファミリーで過ごすのが一般的で、日本ではあまりにカップル向けのイベントとなり過ぎていると言えるかもしれませんね。

今年は、あなたからご両親に一緒に過ごすことを提案してみてはいかがでしょうか。

そうすれば、新しいクリスマスのかたちが楽しめるかもしれませんし、互いに思い出に残る親孝行の機会となるかもしれませんよ。